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第1部 四章【スノウドロップ】その3 第伍話 ミサト、魔法を受け取る

مؤلف: 彼方
last update آخر تحديث: 2026-01-06 18:30:00

113.

第伍話 ミサト、魔法を受け取る

 ミサトは書いていた。1日に2度ほど食事に出て、その帰りにキーボードのあるステージで演奏しておひねりをもらい。あとは宿でひたすら書いた。

「ねえキュキュ、キーボードはどの街にもあるの?」

「流行ったからねえ、多分どこでもある。よほど田舎ならわからないけど『街』と言えるくらいの都市ならあると思うよ」

「ふうん、助かるわ。おかげで暮らしていける。にしても暑いわね。太陽らしき星はあんなに小さいのに……」

「あとで服を買いに行こう。マージの気候に合った薄着を買った方がいいよ」

「そうね」

 マージの気温は日本より暑く、外で演奏する度にミサトは汗をかいていた。

「ねえ、キュキュ。せっかくの異世界なんだから私も魔法とか使えるようになったりしないの?」

 ミサトはこの世界で自分だけ魔法が使えないことに気付いたようだった。大なり小なりみんな魔法は使っている。子供でも魔力はあるようだった。

「え? 必要ないじゃん。それとも何か魔法でやりたいことでもあるの?」

「ちょっとね、欲しいものがあって」

「それなら買えばいい」

「売ってないのよ、この世界には」

「なるほど、生成の魔法を使いたいんだ? それなら僕の手持ちの魔法だからあげてもいいけど、でもあれは大魔法の部類に入るから使うとかなり疲れるよ」

「あげてもいいって…… 魔法って譲渡できるの?」

「うん、この半透明のシールを貼れば大丈夫。そっか、ミサトは知ってるわけないよね。魔法はね伝授することもできるけど、基本はシールで売ってるんだ」

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